【DTM】メタルギターのバッキングの処理について②(コンプレッサー編)【ミックス】

DTM

メタルギターのバッキング処理についての2回目です。
今回はコンプについて説明していきます。
第1回(EQ編)はこちら

今回もこちらの楽曲での処理を資料にしています。

ハイゲインなギターのコンプレッサー

ほとんどかけない

私はある一点を除いてハイゲインなギターにはほとんどコンプをかけません。
強いディストーションがかかっている時点で十分圧縮されているので、それ以上にコンプで押しつぶすのはオーバーコンプレッションとなり、ダイナミクスを損なう可能性があるからです。

録音した波形を見ると分かりますが、ハイゲインなサウンドは凹凸の起伏がクリーンなそれと比べて小さいです。
逆に言えば、クリーントーンにほぼ間違いなくコンプが使用される理由でもありますね。

では上記で述べたある一点とは何か説明します。

ブリッジミュートで響く低音域

ヘヴィメタルは他のジャンルと比べて低音弦でのブリッジミュートを多用しますが、この時に低音が一気に膨れ上がります。
ハイゲインな音でのブリッジミュートはズンズン来る心地よさがあり、この奏法でのオイシイ部分であることは間違いないのですが、部分的に極端に音量が上がってしまいます。

なのでブリッジミュートで膨れ上がる低音域に対してのみコンプレッサーを使用します。
画像の設定は一例です。

どういうフレーズを演奏するかにもよりますが、大体90Hz~300Hz手前ぐらいにブリッジミュートで低音が増幅するポイントがあると思います。
そこをマルチバンドコンプレッサーなどで狙って圧縮してやります。

ただ上で述べた通り、ズンズン来る低音はブリッジミュートの魅力でもあるので過剰にコンプをかけてその質感が損なわれてしまうと地味な印象になりかねません。
なので狙ったポイントで平均して、-1.0~-2.0dbぐらいに設定すると良いと思います。
色々試してみると面白いです。

あとがき

あまり派手なコンプレッションではありませんが、バッキングやリフで常にブリッジミュートをして低音弦を刻んでるような場面も多いメタルにおいてはこれだけでも十分大きな効果を発揮します。
是非お試しください。

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