以前の記事でバッキングのミックスなどを紹介したので、今回はリードギターについて書いていきたいと思います。
ここではギターソロという意味合いで扱います。
ギタリストにはお馴染みのディレイを使って、存在感のあるリードギターにします。
存在感のあるリードギターとは
伴奏に埋もれない
伴奏の他の楽器の演奏に負けてしまい、折角のソロなのに何をやっているのかわからない、というのは非常に残念です。
伴奏に埋もれないことが第一に大切です。
伴奏によく馴染む
上の埋もれないと矛盾するようですが、これも重要です。
リードギターとして主張はしているものの、曲全体として違和感なく馴染んでいる必要があります。
ただ聴こえることだけを重視すると取ってつけたような違和感が生まれてしまいます。
なので一見矛盾するようなこの2つを両立させるのが大切です。
ディレイ前後の聴き比べ
ディレイ前
ディレイ後
ディレイをかける前でも悪くはないですが、かけた後はリードギターの角が取れてより曲に馴染んだような印象があると思います。
ディレイ設定
実際のディレイの設定を見ていきます。
今回は私のお気に入りのValhalla Delayを使用しています。
このディレイの詳細についてはまた触れられたらなとは思いますが、有名なディレイなので色んなサイトで紹介されてて今更感がありますね…
設定を説明する前に、リードギターのみのディレイ処理前後の音を載せます。
リードギターのみ ディレイ前
リードギターのみ ディレイ後
左右からディレイ音が聴こえてくるのが分かると思います。
これがリードギターをオケ中に馴染ませるポイントになります。
ディレイ設定
ピンポンディレイ-Ping Pong Delay-
ディレイのタイプはピンポンディレイを使用します。
ディレイタイム-Delay Time-
ディレイタイムですがここでは1/8にし、曲のBPMとシンクさせています。
その曲のBPMや雰囲気にもよるので、音を聴きながら場合によっては1/8Dや1/4といったディレイタイムに設定することもあります。
適当にディレイタイムを設定するのではなく、シンクさせることで違和感のないディレイ音を付与することが出来ます。
フィードバック-Feed Back-
ディレイ音の跳ね返りの回数は片方で3回、多くて4回ぐらいにします。
フィードバックの回数が多すぎると音が被って濁る原因にもなるので。
Reverbは使わないのか?
リードギターを曲中に馴染ませるのは思いのほか難しく、とりあえずリバーブをいっぱいかけてみてはミックスを濁らせてしまう、といった経験はよくあります。ありました。
リードのみのディレイ前を聴いてもらえば分かると思いますがリバーブはあまり過剰に使いません。80年代ロックやLAメタルっぽい雰囲気を演出したい時にはマシマシにします。
ギターソロなどをタイトに聴かせたい時はReverbよりも今回紹介したピンポンディレイによる音作りの方がマッチするかなと思います。
場合によって使い分けましょう。
あとがき
以上がディレイを使った存在感あるリードギターの作り方になります。
実際に試してみると分かるのですが、些細な違いで大きな効果があります。
リバーブを使ってもショートディレイをかけても何か上手くギターソロが曲に馴染まないないなぁと感じた時に是非お試しください。
今回使ったギターの音作りはこちらで見られます。
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