今回は速弾きメタル野郎御用達のピック、JAZZ3についてです。
JAZZ3のオーソドックスなタイプは素材別に3種類ありますが、メタルギタリストにオススメ出来る、という観点で見るとULTEXかTORTEXです。
勿論個人差はある為、1枚の値段は安いので出来れば全種類試して自分に合ったものを選んでほしいです。
こういった記事は普段以上に主観を多分に含むため、参考というよりは意見の一つとして知っておく、程度に読んでいただけると幸いです。
JAZZ3
JAZZ3とは、JIM DUNLOP社(以下ジムダン)のブランドです。
ジムダンはピックのみならず、弦、ストラップ、エフェクター等、ギター、ベースのアクセサリー類を豊富に取り扱う世界的なメーカーです。
販売しているピックの種類も多岐に渡り、様々な形状、サイズ、素材がありJAZZ3はその中のブランドの一つというわけです。
JAZZ3の中でも種類が色々あるのですが素材で大別して3つに分かれます。
それぞれの素材とピックの特徴、私の所感を述べます。
TORTEX JAZZ III
素材 -TORTEX-
TORTEX(トーテックス)とはJim Dunlop社オリジナル素材
元々はポリアセタールという素材のものを加工して制作されています。
特徴
滑らかな手触りでざらつきが無い。
弦へ引っ掛かる感じがせずスムーズなピッキングが出来る。
耐久性はULTEXに比べてやや劣る印象。
摩耗しても断面の弾き心地があまり変わらない。
表面に滑り止めとなる凹凸がない為、ごくたまに飛んでいく。
ULTEX JAZZ3
素材
ウルテム素材
素材自体が爪やべっ甲に近い
特徴
ツルツルとした触り心地。
弦への引っ掛かりはなく、Tortexよりも弦離れが速い。
非常に硬質で耐久性に優れている。
滑り止めが両面にしっかりある為落とす心配が少ない。
JAZZ III RED
素材
ナイロン素材
特徴
手触りはツルツルしているがULTEXとは違い、プラスチックのような感触。
個体差があるがピックの外周の処理が甘くザラ付いており、
使い始めはピッキングで引っ掛かりを感じる。
素材自体がそこまで固くない為、マイルドな音がする。
耐久性は低めで、摩耗した断面はガタつくことがある。
滑り止めはしっかりしているので落とす心配は少ない。
速弾きにオススメのピックとは
そもそも速弾きに向いているピックとは何なのか。
好みは千差万別なのであくまで私の感想ですが、大切な要素は
・大きさ
・硬さ
・ピッキングの感触
の3つです。
ピックの大きさ
まずピックの大きさですが、最も速弾きに向いているのは今回紹介している
JAZZ3の通常タイプではないでしょうか。
速いフレーズを弾く場合、ピッキングの小回りが利くようにピックを深く持ち、
先端を少しだけ出すのですがJAZZ3の大きさがその握り方にとても適しています。
ティアドロップやおにぎり型のピックよりも小さく、手に収まりやすいです。
XLサイズもある
手の大きさは個人差があり、通常のJAZZ3では小さすぎるという方もいます。
その場合はXLサイズをオススメします。
実際、こっちの方が弾きやすいというギタリストは多くいました。
私には少し大きすぎて取り回しが悪かったです。
ピックの硬さ
私の考えでは、硬いピックほど速弾きに向いています。
ピッキングした時にピックのしなりがあると、次のピッキングをするまでにピックが戻らず若干の遅れが生じます。
本当に0.0何秒とかの話ではありますが、1秒間に何回もピッキングするようなメタルにおいてはこの小さな遅れが演奏の違和感に繋がります。
指先の動きがラグが無くダイレクトにピックに伝わった方がイメージ通りの演奏が出来るので、そういった意味でもピックは硬めをオススメします。
実際にJAZZ3は手で曲げようとすると折れそうなほど硬いです。
ピッキングの感触
ピッキングをした時の感触も大切です。
ピックに小さな凹凸がなく、摩擦が少ないほどピッキングに力がかからないので
滑るような弾き心地のものが望ましいです。
そう考えるとナイロン製のJAZZ3は若干ですががたつきがある個体があるので、
TORTEXやULTEXに比べるとやや格が落ちるかなといった印象。
オマケ:JAZZ3を使うと下手になる?
Googleの検索候補で上位に出てくる程には巷でまことしやかに囁かれている噂
「JAZZ3ピックを使うとギターが下手になる」
というものがあります。
どこの無責任な〇〇(自主規制)が始まりかは知りませんが気にしなくていいです。
Youtubeが台頭してからというもの、デカイ主語と強い言葉で視聴者を釣ってインプレッションを稼ごうとするせこい輩が増えましたよね。その類型です。
プロでもしそんなことを言ってるような人がいたら普通にドン引きです。
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色々調べてきた結果、検索候補上位に出てくるくせにこれについて言及している人は数人しかいませんでした。
影響力が若干ありそうな某自称プロが書いてるブログが原因と思われます。
記事を読みましたが結局のところ
他のピックを貶めて、自分が開発したピックを売り出す商法みたいですね。
この噂については一考の余地もありません、信じないでください。
もしあなたがJAZZ3を使ってピッキングが下手になったと感じたならそれはピック以外に原因があります。
JAZZ3に慣れると他のピックが使えなくなるよと言われた場合。
なるほど、結構なことではないでしょうか。
それほど魅力があるピックと言うことです。
伝説のピック職人が1年に数枚しか生産出来ないものでもあるまいに、
JAZZ3に慣れすぎることのどこにデメリットがあるでしょうか。
私はは基本的に公平な目線でアレコレと書いてるつもりですが、あえて言います。
このブログを含めたネットに落ちている情報はすぐに鵜吞みにしないでください。
信じるべきは他人の御託ではなく自分の考え。
まず疑問を持ち、何事も自分で試してみることが大切です。
それは例え相手がどんなに一流のミュージシャンでも同じです。
実際に演奏するのはそいつではなくあなたなのですから。
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