【レビュー】Sonnox-Claro オススメEQプラグインの使い方解説

Sonnox-Claro DTM

2年ほど前に手に入れて以来、すっかりお気に入りになったEQがあります。
非常に質が良く、直感的な操作感が魅力なEQプラグイン Sonnox / Claro です。

Sonnox / Claro

sonnox-claro

特徴

Sonnox Claroの特徴です。
特にMIXモードはマスキングが視覚化され、画期的で利便性が高いです。

・味付けの無いクリアな音質
・「Produce」「TWEAK」「MIX」の3つのモード
・「Auto Gain」機能有
・MS処理が可能
Claroでは3つのビューでイコライジングをしていくようになりますが、
流れとしては以下の通りです。

1.「Produce」モードで大まかな設定
2.「TWEAK」モードで細かい調整
3.「MIX」モードでマスキングを確認

それぞれのモードで出来ることを見ていきます。

「Produce」モードで大まかな設定

sonnox-claro

Claroを立ち上げると最初に出てくるビューが「Produce」です。
まずはここで大まかなEQ設定をして音作りの方向性を決めます。

Low,Mid,Highの帯域を設定

帯域別に3つに分かれていますが、[100][1.0k][10.0k]と丸で囲われた部分を
ドラッグすることでそれぞれ任意のHzに移動可能。

[1.0k]の部分のみ光っていますがこれはMidのみEQがONになっている状態。
ダブルクリックすることでON/OFFの切り替えが出来ます

Sonnox-Claro

また、円の部分にカーソルを持っていくと
頻繁に使うであろうHzのポイントが出てくるのが地味に便利です。

Gainの上げ下げはホイールでもドラッグでも可能。

Low,HighにShelfボタン搭載

Sonnox-Claro

LowとHighにShelfボタンが付いており、これをONにすることで
EQのフィルターがベルからシェルフに変わります。

widthによるMS処理

Sonnox-Claro

中央下部のTone/Widthボタンを押すとモードを切り替えられます。
Widthモードではミッドとサイドに分けて調整が出来るので

・低域を中央に集中させたい
・高音域の広がりが欲しい
・ステレオイメージを拡げたい
といった調整が感覚的に可能です。

「TWEAK」モードで細かい調整

Sonnox-Claro

「Produce」の内容が反映され、それを元に細かい調整をしていくモードです。

Sonnox-Claro

ダブルクリックでEQポイントが出現し、ON/OFF切り替えはクリックで行います。

右クリックをすると上記のような5項目が出てきます。
上から

・EQ ON/OFF
・EQフィルター選択
・タイプ選択
・Split(LR分割)
・EQポイント削除
上下二つは特に説明なくとも分かると思うので、真ん中三つについて見ていきます。

EQフィルター選択

Sonnox-Claro

2番目にカーソルを合わせるとEQフィルターが選択できます。

因みにEQは±20dbまで調整することが出来、過剰な調整も可能です。

EQタイプ選択

Sonnox-Claro

3番目はEQのタイプ選択が出来る項目。

・Left/Right
Lだけ、RだけのEQ調節
・Stereo
通常のタイプ
・Mid
Widthによるミドルのみの調整
・Side
Widthによるサイドのみの調整
※MidとSideを選択すると、モードがToneからWidthに変わります。

Split

Sonnox-Claro

Splitを押すとEQポイントがLRに分かれて文字通りスプリットされます。

なのでこの画面の状態ででLのEQを動かすと、後ろの同じ位置にRのEQがいます。

ピアノ88鍵で音程が把握できる

Sonnox-Claro

上部に88鍵のピアノが表示されており、
既に置いてあるEQ、編集中のEQが音程としてどの部分かが一目でわかります。

「MIX」モードでマスキングを確認

Sonnox-Claro

MIXビューでは、Claroを挿しているトラックの一覧が表示されます。
☆マークが付いているのが現在編集しているトラックのEQです。

黄色く色が付いている部分は「マスキング」が発生していることを知らせています。

マスキングとは
周波数の被り。ミックスが濁り、不明瞭になる原因でもある。
マスキングは一律全てがダメというわけではないですが、ミックスが不明瞭になる原因になるので、そこを見極めて周波数帯を棲み分けてあげる必要があります。
Claroのように視覚的にマスキングが分かると非常に便利で、手探りでEQポイントを探す手間が省けます。

MIXビューでのEQ調整

Sonnox-Claro

MIXビューでマスキングを確認しつつ、
その場で比較対象のトラックのEQを調整することが出来ます。

Invert EQ

左下で青くなっているInvert EQというボタンですが、
これをONの状態でEQを触ると、2トラック間で反転した処理が行われます。

マスキングを解消させるために一方を削って一方を上げる動作が一度で出来ます。

Invert
意味:反転

Auto Gain機能

Claroには左下にAuto Gain機能が搭載されています。
これはEQ調整によって変化するはずの音圧を一定に保ってくれるものです。

常にONで問題ないと思います。

Bypass

右下にBypassボタンが付いています。
EQのON/OFFでの変化をすぐ確認できるので便利です。

あとがき

Sonnox-Claroは非常に優秀なデジタルEQプラグインです。
音質がクリアで味付けが無く、操作性も良いので初心者にも非常にオススメです。

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