Xoticより発売されているEP Boosterが今年で15周年を迎えるということで、
当機に非常にお世話になっている身として、レビュー記事を書きたいと思います。
また、15周年記念として
EP Booster Metallic Blue LTD 【EP Booster 15th Anniversary Limited Edition】
なるものが限定生産されているので、まずそれの紹介をしていきます。
EP Booster 15th Anniversary Limited Edition
EP Booster Metallic Blue LTD
EP Booster Metallic Purple LTD
BlueとPurpleの2種類
EP Booster 15th Anniversary Limited Edition
バリエーションはBlueとPurpleの色違いで2種類あります。
従来の黒に銀の筐体も無骨でカッコよくて好きなのですが、
15thの方は記念品ということもあってか洗練されて上品な印象を受けますね。
オリジナルプレート付属
15thモデルには本体をボードに固定するためのオリジナルプレートが付属します。
これはかなり嬉しい配慮だと感じます。
というのもEP Boosterは本体がかなりコンパクトな設計で、
エフェクターとボードとの接着面積が小さい為です。
エフェクターのみでも固定が不安定になるようなことは特にないのですが、
踏む力などの加減で、人によっては心もとなさを感じるかもしれません。
付属するプレートは横幅が本体より一回り大きく作られており、
安定性の向上が見込めます。なによりカッコいい
エフェクター仕様
外形寸法:W89mm x D38mm x H38mm
重量:260g
最大消費電流:9VDC/5mA
バッテリータイプ:9VDC(006P)
AC Adapter:9VDC-18VDC, センターマイナス
入力インピーダンス:1MΩ
出力インピーダンス:1KΩ
仕様自体はオリジナルのEP Boosterと変更はありません。
生産台数
Blue,Purpleともに全世界1,500台の限定生産とのこと。
周年記念ものは後々中古市場が高騰するので今のうちに手に入れておきたいです。
Xotic – EP Booster レビュー
ここからはEP Boosterの紹介とレビューをしていきます。
クリーンブースター
Xotic – EP Boosterはクリーンブースターです。
ブースターは音量を増幅させる特性上、歪み(Distortion)が生じるものですが
クリーンブースターではそれが起こりません。
その為、余分な歪を足さずに純粋に音量のみを押し上げられます。
本体
こちら若干年季が入っております私のEP Boosterです。
ワンノブ、ワンスイッチ
ご覧の通りワンノブ、ワンスイッチ
「ブースターなんてこれでいいんだよ」と製作者の声が聞こえてきそうな潔さです。
ノブを回すほど音量が上がります。
因みにゼロの状態でも結構なゲイン量があるので純粋にブースターとして使う場合は
そこまでツマミを回さなくても良いと思います。
大きさ、重量、質感
縦は100円ライターより少し長い程度の小さな筐体ですが、
250gあるので持った感じもズッシリときてスイッチを押すときも不安定さはないです。
電源
9V電池、又は9~18Vの外部電源で駆動可能。
私は常時パワーサプライから9Vで電源を供給しています。
内部
ネジで留まった裏蓋を開けるとこのようになっています。
テープで覆われているのは電池の装着部です。
蓋の裏側には仕様とシリアルナンバーが記載されています。
内部スイッチ
右側の赤いスイッチはゲインと音質を調整するためのものです。
元々の上り幅が結構大きいので私はOFFにしています。
使用感、音の印象
肝心の音はどうなのかですが、私の印象としては
「音の芯が太くなり、抜けやすくなる」といったところです。
ギターソロなどでブースターとして使用するとかなり存在感があります。
全体的な音量は上がるのですが、ミドルの厚みが増すような気がします。
それによって音抜けの良さを感じるのだと判断。
なので原音の質感をそのままに音量だけ上げるのかと聞かれると、
私はNOと答えます。音の質は変わります。
ただ、その変化がおよそブースターの役割に準じているので問題はありません。
バッファとしての活用
EP BoosterはONにすると抜けが良く、存在感のある音になることから、
「ブースター」ではなく「バッファ」「プリアンプ」的な運用ケースも多いです。
ジミー・ページ、エディ・ヴァン・ヘイレン、ブライアン・メイ、エリック・ジョンソン、彼らのようなトップミュージシャンに共通する事とは何でしょうか?それは名機と言われるエコープレックスを使用していたことです。本来エコープレックスとはディレイ効果を得るための装置ですが、“通しただけで音が太くなる”“音がしまる”という目的でプリアンプ的に使用されていたことは有名な話ですが、その大きさやメンテナンスの問題で敬遠されてきました。
このウォームでコシのあるプリアンプサウンドを手軽に得られるよう生まれたのがXotic EP Boosterです。
-Xotic公式サイトより引用-
と、公式にもあるように、
そもそもEP Boosterはプリアンプとしての役割を想定されて開発されました。
ブースターとしての一時的な使用ではなく、
ボードの中で常時ONにしておき、音作りの基礎に組み込むのもアリです。
私が実際見た人の中には、
「1台はブースター、1台はプリアンプ」として2台搭載したケースもありました。
あとがき
今年で15周年を迎えたEP Booster
やはり長く愛されるのにはそれ相応の理由があります。
ワンノブ、ワンスイッチとはいえ、エフェクターの繋ぎ順や内部スイッチの組み合わせなどを色々試すとなると、かなり幅広く使い道があります。
是非この機会にボードへ導入してみてください。
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